東京の資金は四つの層に分かれています。海外投資家、上場企業、中小企業、そして都民の家計。 本サービスは各層の資金状況をオープンデータで可視化し、層と層がどれだけつながっているかを月次データで実測します。 金利と中小企業の景況は、同じ月で並べるとほとんど無関係に見えます。ところが金利を2年ずらすと、はっきりした関係が現れました。 金利は効いていないのではなく、2年遅れて効いている。橋を架ける前に、まず川幅と、水が届くまでの時間を測りました。
四層目の「都民の家計」を平均値でひとつの箱に描くと、いちばん大事なものが消えます。住民1人あたりの個人住民税の負担額を全62区市町村で並べると、これだけ散らばっています。所得の水準と、税を納めている人の割合の両方が効くため、地域ごとの「投資に回せる余力の出発点」の目安になります。
委託取引の売買代金に占める海外投資家の比率。非上場の中小企業には、そもそも売買できる市場がありません。
預貸率=貸出金÷預金。都内の銀行は—%、信用金庫は—%です。銀行の水準そのものは特に低くありませんが、中小企業向け融資の主力である信用金庫が20ポイント以上低い点が論点になります(東京都統計年鑑 15-1/15-2)。
日本取引所グループ「投資部門別売買状況」「海外投資家地域別株券売買状況」より。2025年は東証プライムの委託売買代金の66.2%が海外投資家によるものでした。
市場区分再編(2022年4月)以降の4年間。プライムは緩やかに低下し、スタンダード・グロースは上昇しています。
各施策の「取組内容」「効果」「不足」は、一次情報の要約と本サービスの実測値を突き合わせたものです。評価はデータに基づく記述であり、施策の是非を判断するものではありません。
海外投資家の売買代金の75.3%が欧州経由です。これは欧州の投資家が多いという意味ではなく、海外運用会社の発注拠点がロンドン等に置かれているためとされます。国際金融都市を掲げる東京にとって、運用機能そのものをどう呼び込むかという論点に直結します。
上場企業の資金調達は、株式市場と債券市場の二つの価格に挟まれて決まります。いまはその関係が20年ぶりに逆転しています。
東京都統計年鑑 令和5年 15-6 より(2023年)。会社数はほぼ三等分に近いのに、時価総額はプライムに96.1%が集中しています。
グロースは配当利回り0.34%に対して売買回転率428.2%。配当ではなく値上がり益を狙う短期の市場であることが数字に出ています。
時価総額と株価指数の月次推移。東京都統計年鑑で月次が揃うのは2023年分のみです。
東京都は毎月、都内の中小企業3,875社に景況を尋ねています。2005年5月から255か月ぶんが公開データとして残っている。 そのDIは20年間、一度も0を超えていません。上場市場が最高値を更新した局面でも、この線は水面下にあり続けました。
代位弁済=信用保証協会が事業者に代わって金融機関へ返済した件数。保証承諾(借りやすさ)と桁が違うため、2019年度=100 に指数化しています。
セルは各年の業況DI年平均。赤=悪化/青=改善、中央の無彩色が0です。セルをクリックすると、その業種の資金タイプ判定に移ります。
同じ調査の資金調達手段の設問には、自己資金・借入(融資)・借入(その他)の3つしか選択肢がありません。増資も、社債も、クラウドファンディングも項目として存在しない。設問の作りそのものが、都内中小企業の資金調達がデットに限られている実態を映しています。
エクイティで資金を集める市場は東証グロースですが、都内中小企業3,875社との規模の差は歴然です。
同じ調査の付帯調査によれば、回答企業の経営者の34.1%が70歳以上、創業1980年以前が63.6%。資金調達と並ぶ選択肢として、引き継ぎも数字で見ておく価値があります。
四つの層の最新値を毎月そろえ、一枚で読めるようにしています。実体(中小企業)・先行き・調達コスト(債券市場)・海外マネーを同じ画面に置き、前月差から今月の環境を機械的に判定します。
「つながっているはず」を検証します。景況DI(東京都・月次)と国債金利(財務省・月中平均)を255か月そろえ、ピアソンの積率相関係数を計算しました。
国債10年利回り × 都内中小企業 業況DI、同じ月どうしの比較(2005年5月〜2026年7月、n=255)。 ここだけ見ると「マネーの価格が動いても中小企業の景況は動かない」という結論になります。 しかしこれは時差をゼロと決め打ちした場合の数字にすぎません。下でその前提を外します。
東証プライム株価指数 × 業況DI(2023年・n=11、参考値)。 上場市場の株価と中小企業の景況も、ほぼ無関係でした。東京都統計年鑑で月次が揃うのが2023年分のみのため参考値ですが、方向は上と一致します。
東京都自身が資金を借りるときの金利と、都内の中小企業が借りるときの金利を、同じ物差しの上に並べます。四つの層は「同じお金を、違う値段で借りている」。その値段の差が、層と層の距離です。
見通しDI(今後3か月の見通し)が、k か月後の業況DIをどれだけ説明するか。3か月先を聞いているのに、最もよく当たるのは1か月先でした。
同じ月どうしで唯一つながっていたのは、業況ではなく価格転嫁ギャップでした。金利が上がる局面で、中小企業はコストを価格に乗せきれなくなる。時差を入れて測り直しても—で、この経路はほぼ即座に効いています。
横軸:国債10年利回り(月中平均、%)。縦軸:価格転嫁ギャップ(販売単価DI − 仕入単価DI)。255か月の各月を1点として描画。
業種を選ぶと、直近3か月の実データからルールベースで資金タイプを判定します。判定に使った数値と、その根拠を必ず併記します。
数値はいずれも「東京都中小企業の景況」の直近3か月平均。DIは「良い」と答えた企業の割合から「悪い」を引いた値で、範囲は −100〜+100 です。
判定タイプ・規模・使いみちから、資金調達手段の類型を優先順位付けします。個別の制度名・要件は必ず一次窓口で最新をご確認ください。
上で選んだ条件と判定結果を、そのまま金融機関や支援機関の窓口で使える文章にまとめます。コピーして、メールや相談予約フォームに貼ってください。数字にはすべて出典が付いているので、相手側でも検証できます。
必要書類は一般的な例です。制度・機関によって異なるため、最終的な要否は各窓口でご確認ください。本サービスは融資の可否や条件を保証するものではありません。
表面利率は発行時の外貨建て利率です。円で受け取る際には為替の影響を受けるため、円建ての利回りが表の数字になるとは限りません。
利回りはすべて一次情報の実測値です。アクセス可否は制度の事実であり、特定の手段を推奨するものではありません。
国債利回りは財務省「国債金利情報」、株式の配当利回りは東京都統計年鑑 令和5年 15-6、 株式投資型クラウドファンディングの上限は日本証券業協会によります。 利回りは過去の実績または現時点の水準であり、将来の成果を約束するものではありません。
ここまでは「自分のお金で外貨の債券を買う」話でした。円キャリートレードはそこに借入が加わります。安い金利の円で借りて、高い金利の通貨に替えて運用し、返すときの差額を取る。儲け方と損の出方を、100万円・1年で追いかけます。
元手100万円を1年運用した場合の損益。右の列は、同じ元手で3倍の額を動かした場合(借入を上乗せするレバレッジ)です。利益も損失も、そのまま3倍になります。
目的・期間・為替リスクの許容度を選ぶと、制度の事実に照らして到達できるものだけを残します。銘柄や商品を推奨するものではありません。判定は下に書いた条件式のとおりで、根拠も一件ずつ表示します。
都内勤労者世帯の月次の残額は — 円(東京都統計年鑑 14-2)。その資金が実際にどこまで届くのかを、制度ごとに並べます。
ここまでの画面で、資産形成の格差が制度の使われ方の差として表れていることが分かりました。 利用率は所得と r=0.80 で連動し、自治体間で2.5倍の開きがある。 だとすれば、埋めにいくべきは知識と手続きの側です。 この画面は「あなたが使える制度と、使わないことで失っている金額」を計算する道具です。 計算式はすべて画面に出します。
4つ選ぶだけです。入力した内容はこの画面の外に出ません(通信を一切行いません)。
所得控除による節税は、運用がうまくいくかどうかに関係なく確定します。ここが最初に取りにいける部分です。
いまの借入条件が、都内中小企業のなかでどのあたりにあるかを確かめます。金利が上がったときの負担も先に見ておきます。結果は「事業者:資金調達」の相談メモにそのまま使えます。
ツールを使うと、個人の努力では動かせない部分がはっきりします。そこは制度側の論点になります。本サービスからの指摘であり、東京都の方針ではありません。
ブラックボックスを作らないことを設計方針にしています。以下がこのサービスの判定式のすべてです。
| 記号 | 定義 | 用いる系列 |
|---|
取得元URLと、このサービスでの使い道を一件ずつ明示しています。
L=業況水準、M=モメンタム、P=価格転嫁ギャップ、E=期待ギャップ、S=売上高DI。
経営者年齢・創業年の構成比(%)。各行の合計が100%になることを検算のうえ採録しています。